2019年の楽天は強いですね。

6月9日現在、31勝26敗1分です。

去年はダントツの最下位だったのが、今年は首位争いを繰り広げています。

則本投手が右肘手術で未登板、岸投手も最近復帰したばかりという状況で、なぜここまで勝てているのでしょうか。

今回は、2019年の楽天の強さの秘密を探っていきたいと思います。

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チーム成績

まずはチーム成績をみていきましょう。

次の表はパリーグ6チームの打撃成績です。

順位   チーム   試合 打率  得点  安打 本塁打盗塁犠打 四球 死球 三振 併殺打出塁率長打率
1 ソフトバンク59.2582495147956381731646136.321.426
2 日本ハム59.2612635214126422242339842.341.388
3 楽天58.2552725026519322313142946.340.408
4 西武57.2582935107171222541644134.345.416
5 ロッテ57.2432484606842362063439036.326.404
6 オリックス57.2261894264346331611942227.291.336

楽天は打率・ホームランはリーグ4位と目立っていません。

ただ、得点はリーグ2位です。

首位と1ゲーム差ですが、突出した数字はないですね。

次に投手成績です。

順位   チーム   試合防御率セーブホールド完投完封被安打被本塁打与四球与死球奪三振 失点 自責点
1 ソフトバンク593.372049164705322126470222198
2 日本ハム593.691657174646119011434238217
3 楽天584.291867014706820318438261250
4 西武574.611437225326423635358300264
5 ロッテ573.931448135016518819442248223
6 オリックス573.701744234715320420412241212

まず目を引くのが、防御率リーグ5位です。

一試合平均で4.29なので、かなり失点しています。

一方で、セーブ数はリーグ3位、ホールド数はリーグ1位と、中継ぎ投手陣の成績は良いです。

となると、やはり先発投手陣に問題があることがわかります。

則本、岸の両投手の出遅れから考えると当然のことですが。

打撃・投手成績を総合すると、打撃陣と中継ぎ陣が良い結果を生んでいることがわかります。

これは実は去年とは正反対の結果です。

去年は先発が良くても打線が打てず、中継ぎも不調、というのが特徴でした。

フロントはこの反省を生かして補強しましたが、ここまでは見事にそれがはまっていると言えます。

次からは、打撃、投手のそれぞれを分析していきます。

投手

先発

まずは先発投手について見ていきたいと思います。

ご承知の通り、開幕してからしばらく則本・岸という二枚看板を欠いた状態で戦い続けていました。

先発の中で規定投球回に達しているのが美馬投手だけという、崩壊状態になっています。

その美馬投手の防御率も4.50と決して本来の美馬投手の数字ではありません。

このような中で辛島、石橋、古川、福井、釜田・・・などかなりやりくりしてきました。

本当にこの先発の結果でよくこの順位にいるなと感心してしまいます。

かつて投手王国と呼ばれたこともありましたが、見る影もありませんね。

それだけ則本・岸の二枚看板が大きかったということですね。

ただ、岸投手は復帰しましたし、則本投手も順調にリハビリを行っているようなので、今後かなり期待がもてます。

中継ぎ

対照的に、中継ぎ投手は今年好成績をキープしています。

絶対的守護神の松井裕樹投手の復活がまず大きいと思います。

ここまで31試合に登板して18セーブ、防御率1.67をマークしています。

復活というよりも、去年の悔しさをばねに進化したという方が正しいかもしれません。

球速もほぼ毎試合150キロを超えていますし、カットボールに近いスライダーも効果的に使えています。

(2019年の松井裕樹の奪三振率がエグい! その要因は?)

宋 家豪投手の飛躍も欠かせません。

宋投手はここまで29試合に登板して19ホールド、防御率2.54の好成績を残しています。

高梨投手28試合に登板して防御率1.83をマークと、相変わらずの安定感です。

ハーマン投手は途中離脱してしまいましたが、その前まではまずまずでした。

そしてハーマン投手の代わりに1軍に上がってきたブセニッツ投手はここまで11試合に登板ながら防御率0.82の好成績です。

ブセニッツ投手はとにかく球威があります。

ストレートはほとんど150キロを超えて、コントロールもまずまずなので、今後もかなり期待できると思います。

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打線

続いて、打線をみていきたいと思います。

ホームラン数の増加

まず言えるのが、ホームランが増えたことではないでしょうか。

浅村選手、ブラッシュ選手の加入がやはり大きいです。

浅村選手はここまで14本、ブラッシュ選手は17本打っています。

ブラッシュ選手はこのままいくと山崎武司さんのもつ球団記録43本を更新するかもしれません。

あとはウィーラー選手も11本打っています。

去年はアマダー選手20本、田中和基選手18本、ペゲーロ選手17本がトップ3でしたが、今年はまだ58試合時点でこの数字なので、20本以上が3人でる可能性は高いですね。

茂木栄五郎の復活

また、茂木栄五郎選手の復活も大きいです。

茂木選手は去年打率.247、ホームラン7本に終わりましたが、今年はここまで打率.303、ホームラン6本と好調を維持しています。

なによりフルスイングを取り戻したことが大きいと思います。

このままいけば2017年以上の好成績を残せるかもしれません。

(茂木栄五郎が2019年完全復活!調子を取り戻した要因は?)

ルーキー辰巳

あとは辰巳選手の存在も欠かせません。

開幕当初はスタメンではありませんでしたが、オコエ選手、田中和基選手の不調もあり、いまでは不動のレギュラーです。

ここまでルーキーながら、打率.254、6盗塁とまずまずの結果を残しています。

また、辰巳選手はそれ以上に守備で魅せてくれます。

田中和基選手のセンターも非常に強力でしたが、辰巳選手も負けず劣らずの守備をします。

とくに肩は田中和基選手以上の強肩ではないかと思います。

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2019年の試合運び

ここからは、今シーズンの楽天がどういう試合運びをしているのか見ていきたいと思います。

結論からいうと2019シーズンは逆転勝ちが非常に多いです。

ここまでで17回の逆転勝ちをしており、これは12球団トップの数字です。

5月15日には、球団史上初の8点差をひっくり返すというとんでもない逆転勝ちを収めました。

見ている方としては非常に気持ちがいいですよね!

去年悔しい思いをした分、最後まであきらめない気持ちがより強くなったのかもしれません。

しかし、この結果は必然とも言えます。

先ほど述べたように、今年の傾向として、先発陣の崩壊中継ぎ陣の踏ん張りそして打線がまずまずということでした。

つまり、先発がノックアウトされた後、中継ぎ陣が踏ん張り、打線が奮起する、という流れができます。

おおもとの原因は先発のノックアウトにあるということです。

データから見ると、逆転勝ちが多い理由もわかっておもしろいですね。

ただ、先発では岸投手が復帰し、則本投手ももうすぐ復帰、美馬投手も調子を取り戻しつつあるで、今後は逆転勝ちは減っていくことが予想されます。

塩見投手もでてきましたしね。

まとめ

以上、楽天が強い理由をみてきました。

中継ぎ陣、打線の強化が大きかったと思います。

これで先発までよくなったら今後どうなるんだという楽しみがありますね。

期待しましょう!

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