7月4日、安樂智大投手がファームで今季初完封勝利をあげました。
今年は開幕前はローテーションの1角として期待されていましたが、残念ながらケガで離脱してしまいました。
その後ケガから復帰しましたが、ここまでは調子が上がらず、10試合の登板で3勝1敗、防御率4.34です。
しかし、この日は素晴らしいピッチングを披露しました。
今回は安樂投手について書いていきたいと思います。
今季初完封の内容
9回 117球 5安打 無失点 3奪三振 無四球でした。
素晴らしいのはフォアボールを出さなかったところですね。
無四球というのは1軍の投手でもなかなかできることではありません。
安樂投手というと甲子園で155km/hを出すなど剛腕であまりコントロールの良くないイメージでしたが、今回は素晴らしい制球力を発揮したようですね!
ただ気になるのは、三振の数が3つと少なかったことです。
打たせて取るスタイルに変化していると思われます。
今シーズンの成績
安樂投手の今シーズンのファームでの成績です。
日付 | 相手 | 投球回 | 投球数 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 与四死球 | 失点 | 自責点 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月7日 | 日 | 1/3 | 26 | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | |
4月26日 | 日 | 1 | 17 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | |
5月6日 | 西 | 1 | 17 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
5月19日 | ヤ | 4 | 71 | 6 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | |
5月26日 | 巨 | 6 | 97 | 6 | 3 | 1 | 0 | 4 | 4 | 勝 |
6月3日 | 西 | 6 1/3 | 93 | 7 | 0 | 1 | 3 | 3 | 3 | |
6月10日 | ロ | 6 | 87 | 6 | 2 | 4 | 1 | 3 | 3 | 勝 |
6月17日 | 巨 | 5 | 96 | 14 | 0 | 4 | 1 | 9 | 9 | 負 |
6月27日 | De | 7 | 118 | 5 | 1 | 13 | 1 | 2 | 2 | |
7月4日 | 巨 | 9 | 117 | 5 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 勝 |
前半は中継ぎが多かったですね。
おそらく調整登板で徐々にならしていった感じだと思います。
5月後半から先発に復帰しています。
そして徐々に球数も増やしていってますね。
ここ2試合では連続で110球以上投げており、スタミナ的には問題ないと思います。
奪三振は6月27日のDeNA戦が13個と例外的に多いですが、それ以外は投球回を下回る程度です。
やはり三振をとりまくるというよりは、打たせて取るスタイルを確立しつつありますね。
もちろん13奪三振も取れているので、三振を取る能力も十分あると思いますが、基本は打たせて取る省エネ型ピッチングだと思います。
高校時代と現在のフォームの比較
打たせて取るピッチングにシフトしてきた安楽投手ですが、フォームは変わってきたのでしょうか?
こちらは2013年夏の甲子園での安楽投手です。
非常にダイナミックなフォームですね。
あそこまで肘を高く上げる投手はいないのではないでしょうか。
それだけ肩回りの筋肉や関節が柔らかいんでしょうね。
肘を高く上げる投手の代表例には田中将大投手がいますが、ここまで高くは上げていません。
ダイナミックなフォームは球速は上がりますが、その分ケガもしやすいと思います。
実際、安楽投手は高校時代に肘を痛めています。
続いてこちらは2017年のフォームです。
パット見あまり変化がないようにみえますが、高校時代と比べてだいぶおとなしいフォームになっていると思います。
余計な動きが少なくなり、安定感あるフォームへと変化していっているように見えます。
具体的には、左腕を必要以上に伸ばさなくなったことで、体幹がまっすぐになりました。
その分コントロールが良くなったと思います。
ただ、このフォームでもケガをしてしまったので、まだまだ理想のフォームを模索している段階だと思います。
理想的なフォームは、いくら投げてもケガしないみたいなので、そういうフォームを作り上げていってほしいですね。
もっともそれは非常に難しいことだとは思いますが。
もしできたら最強ですよね。
まとめ
安樂投手の今季の成績、フォームをみてきました。
フォームを改造したことで、コントロールが良くなっています。
ここ最近は球数も増やしてきているので、1軍での登板もそろそろかなと思います。
“安樂”という名前からも、楽天の顔になってもらわないと困る選手なので、ぜひ結果を残してほしいですね。