6月5日、巨人戦で5年目の古川侑利投手が5回1失点8奪三振の好投でプロ初勝利を挙げました!!
5年目での初勝利は長かったでしょうし、本人も相当嬉しかったでしょう。
「やっとプロ野球選手になった」という言葉がすべてを物語っていると思います。
しかも本人は大の巨人ファンだったということで、その巨人から勝ったことも感慨深いものがあると思います。
今回は、古川投手の初勝利の投球をふり返ります。
今シーズン初登板では黒星
その前に、まずは今シーズン初登板についてふり返りたいと思います。
古川投手は、5月29日のDeNA戦で今シーズンの1軍初登板を果たしました。
そのときの印象は、ストレートの質が高いなということでした。
スピードは常時140キロ台後半がでていて、球筋も垂れずにまっすぐいっていました。
変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークと球種は多かったですが、それほど突出したものはなかったです。
序盤はストレートの威力でDeNA打線を封じ込めていました。
ただ、コントロールにバラつきがあり、ストレートも変化球も全体的に高かったです。
それを中盤以降捉えられて、回が進むにつれ相手打線の目も慣れてきたころに捕まってしまいました。
なので、もう少し低めに集められれば違う結果になっていたと思います。
プロ初勝利の投球内容
それでは、古川投手のプロ初勝利の投球をふり返ってみたいと思います。
要所を締めたピッチング
今日は序盤からピンチの連続でした。
初回からヒットとフォアボールでいきなりノーアウト1,2塁を迎えてしまいました。
その後坂本選手はフライに打ち取りましたが、タッチアップでランナー3塁に進まれてしまいました。
しかしその後岡本選手、亀井選手をいずれもストレートで空振り三振!
特に岡本選手へのストレートは球速こそ143キロでしたが、外角低めにいってノビもあり、いい球でした。
4回には満塁のピンチでしたが、ウィーラー選手の横っ飛びのナイスプレーにも助けられ、ピンチを脱しました。
5回にはランナー2塁の場面で岡本選手にフォークを拾われ、フェンス直撃のタイムリーを打たれてしまいました。
これまで粘ってきただけにダメージは大きかったと思います。
最後に見せたエースの片鱗
その後も亀井選手にヒットを打たれ、さらにピンチが広がりました。
しかし次のマギー選手から空振り三振を奪い、後続は断ちました。
このマギー選手との対戦は、全球ストレートで、とても見ごたえがありました。
特に最後の2球がすばらしかったですね。
いずれも外角低めにコントロールされていて、しかもこの日最速の149キロが出ていました。
今日のベストピッチングでしたね。
中継で解説していた原辰徳さんも「最高のボールでしたね!」とほめちぎっていました。
際立ったストレートの威力
今日の試合で古川投手は自己最多の8つの三振を奪いましたが、その内訳は、ストレート7つ、フォークが1つでした。
ほぼストレートで三振を取っています。
しかもその中の6つが空振り三振です。
この数字だけみても、相当ストレートの威力が高いことがわかります。
また、球界を代表するバッターである坂本選手からも、ストレートで空振り三振を2つ奪っています。
先ほど述べたように、マギー選手からも149キロストレートで空振り三振を奪っています。
古川投手のストレートは1軍でも十二分に通用することが証明されたと思います。
課題はコントロールと変化球の制度
一方で、被安打が6と、投球回よりも多い数字となってしまいました。
これは、コントロールのバラつきと変化球の精度がいまひとつだったことが影響していると思います。
ストレートは威力は申し分なく、ここぞという場面では外角低めにきまっていたのですが、まだバラつきがありました。
また、変化球はストレートに比べたら平均的なボールに感じました。
なので、今後は球の威力は落とさずにコントロールを磨き、何かひとつ突出した変化球が出てくると、ローテーションの1角というだけでなく、エースへの道が開かれていくと思います。