6月6日、楽天のドラフト1位ルーキーの近藤弘樹投手がプロ初登板を果たしました。
強力巨人打線を相手に4回1/3まで2失点に抑えていましたが、右ふくらはぎと太ももをつってしまい、無念の降板となりました。
それでも、最速151キロのストレートなど、将来性を感じさせるピッチングをみせてくれました。
今回は近藤投手について、その出身や球種・球速、フォームなどについて書いていきたいと思います。
広島県広島市出身
近藤弘樹投手は広島県広島市出身の2017年のドラフト1位の選手です。
広島市立三入東小学校4年時からソフトボールを始めました。
三入中学校在学中に軟式野球を始めました。
野球を始めたのは比較的遅かったようですね。
その後、広島市立安佐北高校に進学し、硬式野球部に所属しました。
安佐北高校といえば、広島で初の中高一貫校として話題になっていましたね。
1年夏の選手権広島大会からベンチ入りを果たしましたが、3年間で甲子園出場はありませんでした。
高校時代はまったくの無名だったんですね。
近藤投手を一躍有名にしたのは、第66回全日本大学野球選手権大会です。
近畿大学との初戦に登板すると、9回2失点の好投で勝利を収めました。
続く和歌山大学戦では、3回表の途中からリリーフ登板し、6回2/3を無失点と好投しました。
チームは敗退しましたが、スカウトの評価は高まったようです。
そして2017年のNPBドラフト会議で、楽天イーグルスから1巡目で指名を受け、入団しました。
2軍での成績
即戦力として期待された近藤投手ですが、開幕は2軍スタートでした。
ファームでも当初はなかなか良い成績が残せず、防御率も悪かったのです。
しかしここ数試合で16イニング連続無失点と、良いピッチングが続きました。
防御率も6月6日時点で3.46まで良化していました。
そして、塩見投手が扁桃炎で離脱したこともあり、1軍での先発のチャンスが回ってきました。
プロ初登板の内容
プロ初登板は、巨人戦になりました。
その内容は、4回1/3、球数89球、6安打、2奪三振、3四球、2失点でした。
初登板はほろ苦い経験をしてしまう選手も多い中、よく粘って投げていたと思います。
ストレートの威力と角度が魅力
見ていて思ったのは、前日の古川投手同様に、ストレートが魅力だということです。
スピードも最速151キロまで出ていましたし、何より角度がありました。
近藤投手のフォームは、上半身の強い力を使って上から投げ下ろすタイプです。
加えて186cmの長身なので、バッターからすると相当上からボールが来る印象を受けているのではないかと思います。
この角度とスピードがあるストレートが一番の魅力だと思います。
このストレートが外角低めに決まってくると、相当打ちづらいでしょうね。
変化球はチェンジアップが特徴
変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップを投げていましたが、カーブ、スライダーはそれほど特徴はないように見えました。
特徴なのは、チェンジアップの球速が速いということです。
130キロ台後半が出ており、変化がそれほど大きくなかったです。
このチェンジアップに関しては、楽天首脳陣の評価も高いようです。
ただ解説の桑田さんは、握りを変えてもう少し回転数を落とした方が、より変化が大きくなると言っていました。
課題は左肩の開きと変化球
これはこの日の解説の桑田真澄さんが言っていたことですが、近藤投手のフォームは左肩の開きが少し早いとのことでした。
左肩の開きが早いと、球の出どころが見やすくなり、打者には打ちやすくなります。
また、ボール自体もシュート回転しやすくなり、球に力が加わらなくなってしまいます。
確かにときどきシュート回転して真ん中にボールが行っていたので、そこが課題かなと思います。
ただ、あまり開きを意識しすぎて、長所である“角度”をなくさないようにしてほしいですね。
まとめ
途中降板にはなってしまいましたが、近藤投手のいい部分は見れたと思います。
梨田監督は「ストレートは力があるし、威力がある。魅力あるボールだった。(今後)使ってもいけそうな感じがした」と、次回登板があることを示唆しました。
佐藤義則投手コーチも「真っすぐでは抑えられたから、あとは変化球を練習すればなんとか戦力になると思う」と、合格点を与えていました。
やはりストレートの威力と角度は魅力なので、そこを最大限に生かせるピッチングを作っていってほしいですね。