オープン戦も終わり、2018年の開幕が迫ってきました。
楽天の先発投手陣は順調に仕上がってきているようです。
特に、2017年に先発3本柱と呼ばれる活躍をみせた、則本昂大、岸孝之、美馬学の3投手は順調に結果を残しています。
23日の巨人戦では、則本投手が6回無失点、24日の試合でも美馬投手が6回2失点と結果を残しました。
25日の試合でも岸投手が、なんと6回パーフェクトの快投を見せました!
去年のAクラス入りの原動力となった3本柱はとても頼もしく思いますが、
実は以前にも先発3本柱と呼ばれた3人がいました。
2009年の岩隈久志、田中将大、永井怜の3投手です。
この3人の力で、この年の楽天は球団史上初めて2位になりました。
今回は、この新・旧先発3本柱を比較して、どちらがより強力だったかを考えてみました。
新・旧先発3本柱の成績
まず、新旧それぞれの3本柱の紹介をしたいと思います。
2009年の先発3本柱
下の表は、2009年の岩隈、田中、永井の3投手の成績です。
先発 | 完投 | 勝 | 負 | 防御率 | 投球回 | 被安打 | 与四球 | 奪三振 | QS(回) | |
岩隈 | 24 | 5 | 13 | 6 | 3.25 | 169 | 179 | 43 | 121 | 16 |
田中 | 24 | 6 | 15 | 6 | 2.33 | 189.2 | 170 | 43 | 171 | 19 |
永井 | 26 | 5 | 13 | 7 | 3.42 | 171 | 153 | 50 | 144 | 18 |
岩隈投手は、この年の春のWBCで大車輪の活躍もあって、本調子ではないながらも、2桁勝利をあげました。
田中投手は、開幕から4試合連続完投勝利をするなど、シーズン通して好調でした。
永井投手も、夏場に少し調子を落としましたが、それ以外は安定したピッチングをみせていました。
QS(クォリティースタート:6回以上投げて自責3失点以内)18回がその証拠です。
2017年の先発3本柱
次に、2017年の先発3本柱、則本、岸、美馬の成績です。
先発 | 完投 | 勝 | 負 | 防御率 | 投球回 | 被安打 | 与四球 | 奪三振 | QS(回) | |
則本 | 25 | 8 | 15 | 7 | 2.57 | 185.2 | 148 | 48 | 222 | 18 |
岸 | 26 | 1 | 8 | 10 | 2.76 | 176.1 | 141 | 38 | 189 | 20 |
美馬 | 26 | 3 | 11 | 8 | 3.26 | 171.1 | 153 | 50 | 134 | 16 |
則本投手の奪三振はやはり目を引きますね。これで4年連続200奪三振以上です。
すごいですね。投球回、QSの数を見てもやはり今の楽天のエースだとわかります。
次に岸投手ですが、勝ち星こそ2桁いってませんが、それ以外の数字は則本投手に引けをとりません。
特筆すべきは与四球の少なさとQSの数です。
QS20回は、西武の菊池雄星投手に次いでリーグ2位の数字です。
美馬投手もQS16回と、先発投手の役割を果たしています。
上2人に比べると少し落ちるように見えますが、
前半戦は防御率トップ争いをするなど、本当に良かったです。
それぞれの比較
全体でみると、なかなか甲乙つけがたいですね・・・。
完投数・勝ち星では2009年が上まわり、防御率・被安打・奪三振では2017年が良い成績です。
QSの数はほぼ同じです。
このままでは決着がつかないため、1番手vs1番手、2番手vs2番手、3番手vs3番手で比較してみました。
岩隈vs則本
まずは、1番手vs1番手、エース対決です!
岩隈投手と則本投手ということで、まさに柔と豪という感じです。
岩隈投手はボールを低めに集めてゴロを打たせるタイプで、則本投手は奪三振マシーンですよね。
表の成績だけからいうと、則本投手が上回っています。
しかし、岩隈投手は前年21勝で防御率1.87、沢村賞と圧倒的な成績を残しました。
また、WBCでも先発として防御率1.35と、抜群の成績を残しました!
そのときの絶対的な安定感がまだ僕の頭に残っているんですよね。
なので、その補正を効かせると、岩隈投手に軍配があがります!
則本投手はまだ岩隈投手ほどの安定感はないと思います。
則本投手が防御率1点台をとれば、最強になると思いますが。
田中vs岸
次に、田中将大投手と岸投手です。
田中投手は、今やメジャーを代表する投手で、フォームのかっこ良さといい、投球スタイルといい、僕の中ではNo.1のピッチャーですが、今回は、2009年までの田中投手として比較します。
2009年には、田中投手は沢村賞級の活躍をしました。
最速155キロのストレートに加え、フォークのように鋭く落ちるスライダーが武器でしたね。
しかし、まだ力んで投げている印象が強く、コントロールに多少ばらつきがあったように思います。
対して、近年の岸投手はコントロールが非常に良く、キャッチャーの構えたところにほぼボールが集まります。
しかも、キレがよく、ストレートは球速以上の速さを感じます。
見ていて気持ち良いくらいの上質なピッチングを披露してくれます!
このコントロールがあったから、QSを20回も記録したんだと思います。
というわけでコントロールの良さ・ストレートのキレが決め手となり、2番手同士では岸投手に軍配があがります。
永井vs美馬
最後は永井投手と美馬投手の比較です。
成績から言うと永井投手ですね。
永井投手はストレートが球速以上のキレがあって、さらに縦に落ちるカーブをもっていました。
フォーク系の球も良かったですね。
また、外角低めにキャッチャーの要求通りのストレートを投げ込む力ももっていました。
対して、美馬投手は、先ほど述べたように前半戦が「神」だったんですよね。
すべての球種がコントロール良く、内角にもズバズバ投げ込めていたので、これは大ブレークするなと思いました(後半戦に調子を落としてしまいましたが・・・)。
ストレートも常に140キロ台中盤をだせていました。
その印象が強烈なので、どうしても美馬投手のほうに凄みを感じてしまいます。
なので今回は、美馬投手を推します!
まとめ
というわけで、2対1で2017年の方が強力な先発陣だと思います!
いかがでしたでしょうか?
数字だけからだとどうしても判断が難しいので、主観を交えさせていただきました。
今回の結果をさらに強めるためにも(笑)、今年も先発3本柱の3人には頑張ってほしいです!