2017年の楽天イーグルスは、シーズン77勝63敗3分の3位で、
クライマックスシリーズ(CS)は敵地で西武を2勝1敗で勝ちましたが、
ファイナルステージではソフトバンクに2勝4敗で負けました。
シーズンの序盤は非常に良かったです。
打線が爆発する試合が多く、先発ピッチャーが崩れても逆転して勝つ試合が多かったです。
強力打線
ペゲーロ、ウィーラー、アマダーの外国人トリオを主軸に置き、打線に厚みがありました。
ペゲーロが序盤から打っていて、ウィーラーも最初こそ調子悪かったですが、途中爆発的にホームランを量産しました。
また、茂木栄五郎の存在も大きかったですね。
去年も新人としては素晴らしい成績だったのですが、
今年はケガをする前まで打率.311、ホームラン12本と、去年を大きく上回る活躍ぶりでした。
確立した先発3本柱
先発ピッチャーは、則本昂大、岸孝之、美馬学の3本柱が確立しました。
前半戦は美馬が特によかったですね。
防御率2.46、WHIP(1イニングあたりに出したランナーの数)0.928と、リーグトップクラスの成績を残していました。
直球、カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークのすべての球種でストライクがとれ、
打者の内角にもコントロール良くズバズバ投げ込めていました。
一時期は本当にコントロールが良く、エースの風格すらありました。
岸も実力をいかんなく発揮してくれました。
最初にインフル、腰の痛みで離脱しましたが、それ以降はさすがという投球が続きました。
コントロールももちろん良いのですが、やはりストレートが最も印象的なピッチャーですね。
糸を引くようなまっすぐな軌道のストレートは見てて気持ちよかったです。
則本に関しては、やはり8試合連続2桁奪三振がハイライトです。
言うまでもなく、ストレートが生命線のピッチャーです。
Koboパークの回転数の計測によると、
則本の直球の回転数はいいときで2500回転を記録します。
これは、MLBの平均約2200回転を大きく上回ります。
このストレートが、打者の外角低めにコントロールされたときは圧巻です。
これとフォーク系の玉のコンビネーションはよかったですね。
この3人が活躍したことが、前半戦に勝てた要因の一つだと思います。
安定したリリーフ陣
リリーフ陣もみんな質が高く、頼もしさを感じました。
絶対的守護神・松井裕樹、前半戦防御率0.00の福山が圧倒的に良かったですね。
松井裕樹などは、ど真ん中でも打たれないんじゃないかというくらいキレのいいストレートを投げていました。
加えてスライダー、チェンジアップも一級品で、まさに絶対的守護神でした。
福山も良かったですね。少しずつ球を動かしてコントロール良く投げていたと思います。
ハーマン、高梨、森原、菅原もいいピッチングをしました。
この4人は皆新加入にもかかわらず、いずれも質の高いピッチャーでした。
リリーフ陣の安定も、今年の躍進の要因と言えるでしょう。
崩れ落ちた後半戦
ところが後半戦の夏場にはいると、打線がまったくつながらなくなりました。
また、投手陣も美馬を筆頭に打たれだしました。
岸はクオリティスタート(QS:6回以上3失点以内)をほぼ達成していたのですが、
打線の援護に恵まれず、結局後半戦1勝しかできませんでいた。
則本は、結局15勝7敗、防御率2.57で全体としてはよく見えるのですが、
ソフトバンク戦でサヨナラ打を打たれるなど、ここぞの場面で粘れなかった印象が強いです。
松井裕樹が怪我で抜けたことが何より痛かったですね。
あれでリリーフ陣に負担がかかっていったと思います。
打線も、ウィーラーが絶不調に陥り、ペゲーロもケガをし、飛車角が機能しなくなりました。
リードオフマンの茂木もケガをして、みんなが調子を落としてしまったという感じでした。
2018シーズンへの展望
とにかく今年は後半戦の、しかも最も重要な夏場に大失速したことが痛かったです。
来季はそうならないためにも、選手層を厚くすることが課題だと思います。
幸い、今年は森原、菅原、藤平など、ルーキーが活躍してくれました。
このまま順調に成長してほしいです。
首脳陣に関しては、打撃コーチになんと、必殺仕事人・高須洋介が就任しました!
これはファンとしてはかなりうれしいです。
また、投手コーチには、優勝請負人の佐藤義則が復帰しました!
ということで来季にはより一層の期待をします!