田中将大投手松井裕樹投手は、年も離れており、右と左の違いもあるため、一見共通点がないようにみえます。

しかし、二人には“縦スライダー”を武器としていたという共通点があります。

今は田中投手の場合はスプリット、松井投手の場合はチェンジアップが絶対的な決め球となっていますが、

特に高校時代は二人ともいわゆる“縦スライダー”、すなわち落ちるスライダーで三振を数多く奪っていました。

そこで今回は、過去の映像をふり返りながら、二人のスライダーを比較してみたいと思います。

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田中将大投手のスライダー

まずは田中将大投手のスライダーです。

田中将大投手は、今でこそスプリットが代名詞となっていますが、高校時代から2011年頃まではスライダーが代名詞でした。

野村監督に「これが高校生の投げる球か」と驚愕させていました。

こちらの動画を見てください。

田中将大投手のスライダーの威力がよくわかる動画です。


5:35からがわかりやすいと思います。

これは2009年の試合です。

ソフトバンクの田上選手との対戦です。

ここで投げたスライダーは、最初実況がフォークと勘違いしていました。

フォークと間違うほどの大きな落差が、田中将大投手のスライダーの一番の特徴です。

球速も140km/hを超えており、ほぼストレートと同じ速さです。

これは打てませんよね。

松井裕樹投手のスライダー

一方の松井裕樹投手のスライダーは、田中将大投手以上のインパクトがありました。

田中将大投手の場合は、ドラフトで紹介されるときには「150km/hのストレートとスライダーが武器」とされ、あくまでストレートとスライダーが並びたてられていました。

しかし松井裕樹投手はほぼスライダー一色だった気がします。

甲子園の衝撃が強すぎましたからね。

この動画でスライダーの凄さがわかります。

打者がことごとく空振りしていますね。

スピードはそんなに出ていないのですが、初速と終速がほとんど変わっていないのが見てわかると思います。

さらに、最初は上向きに向かっていますが、途中から急激に落ちていますよね。

これが松井裕樹投手のスライダーの大きな特徴です。

カーブと同等の変化幅を持ちながら、打者の手元で急激に落ちているという、他に類をみない球です。

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嶋選手「二人のスライダーは全くの別物」

松井投手が楽天に入団したての頃、嶋選手が松井投手のスライダーについて語っています。

その中で、田中将大投手との比較をしていました。

スライダーについても一級品です。

田中の得意球は鋭く大きく曲がるスライダーでした。

一方、松井のスライダーは、打者の手元にきてスピードが増し、タテに鋭く落ちます。

ふたりのスライダーは、まったく別ものです。

特に松井のスライダーはあまり受けたことのないボール。

楽天でこんなボールを投げる投手はいません

二人のスライダーを映像で比べてみても、嶋選手の言う通りにみえますね。

田中将大投手のスライダーはフォークと間違えますが、松井裕樹投手のスライダーはフォークとは思いませんよね。

高速カーブ+フォークという感じでしょうか。

まとめ

田中将大投手と松井裕樹投手のスライダーについて比較してみました。

二人の縦スライダーは全く別物ということがわかりましたね。

今は、二人とも新たな決め球を持っています。

田中将大投手の場合は、フォームも進化しているので、縦のスライダーはほとんど投げなくなっていますよね。

一方の松井裕樹投手も、2018シーズンは中盤以降、縦スライダーをほとんど投げなくなっていました。

その代わりにカットボールを多くなげるようになっていました。

二人が縦スライダーを投げなくなっていることは少し寂しいですが、

ものすごいスライダーを投げていたという事実は、ずっとファンの心に刻まれていることでしょう!

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