12月7日、古川侑利投手が契約更改に臨み、850万円アップの1600万円でサインしました。
今シーズンの古川投手は、大ブレイクとはいわないまでも、プロ初勝利もありましたし、飛躍の1年になったと思います。
来年が楽しみですね。
余談ですが、会見の時にしていた時計は、約100万円の高級ブランドで、則本投手からプレゼントされたそうです。
おそらく今季最終戦で、4回無失点と好投しながら5回から降板し、則本投手の10勝目をアシストしたご褒美だと思われます(笑)
今回は古川投手の2018シーズンをふり返りたいと思います。
古川投手の2018年の成績
まずは数字で古川投手の成績をふり返っていきます。
古川投手の1軍での成績
こちらの表が今シーズンの1軍での古川投手の成績です。
比較のために全シーズンの成績も載せています。
年度 | 登板 | 勝利 | 敗北 | 完投 | 完封勝 | 無四球 | 打者 | 投球回 | 安打 | 本塁打 | 与四球 | 与死球 | 奪三振 | 暴投 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 12 | 2 | 3 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 4.50 |
2016 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 7 | 5 | 1 | 5 | 1 | 4 | 0 | 6 | 6 | 7.71 |
2017 | 5 | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 | 112 | 26 | 24 | 1 | 9 | 2 | 15 | 1 | 12 | 12 | 4.15 |
2018 | 18 | 4 | 9 | 0 | 0 | 0 | 419 | 98 | 93 | 11 | 46 | 1 | 77 | 4 | 46 | 45 | 4.13 |
まず、今年だけで4勝というのが一番大きいですね。
それまでの4年間でずっと0勝できていたのが、5年目にして初勝利を手にできたことは非常にうれしいことだったと思います。
完投こそありませんでしたが、投球回、防御率、奪三振すべてにおいて前年までとは一線を画す成績です。
飛躍の年となったことは間違いないでしょう。
ただ、与四球が46と、投球回にしては非常に多くなっています。
球の威力は十分ですが、いかにフォアボールを出さないかが今後の課題だと思います。
続いて月ごとの成績です。
月 | 防御率 | 登板 | 完投 | 完封 | 無四球 | 勝 | 負 | 投球回 | 被安打 | 被本塁打 | 奪三振 | 奪三振率 | 与四球 | 与死球 | 暴投 | 失点 | 自責点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5月 | 5.40 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 6 | 0 | 2 | 3.6 | 1 | 0 | 0 | 3 | 3 |
6月 | 2.82 | 4 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 22.1 | 18 | 0 | 24 | 9.67 | 14 | 0 | 2 | 7 | 7 |
7月 | 4.5 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 18 | 19 | 2 | 16 | 8 | 12 | 0 | 1 | 9 | 9 |
8月 | 4.21 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 25.2 | 26 | 5 | 17 | 5.96 | 6 | 0 | 0 | 12 | 12 |
9月 | 7.31 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 16 | 18 | 4 | 9 | 5.06 | 10 | 0 | 0 | 13 | 13 |
10月 | 0.82 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 11 | 6 | 0 | 9 | 7.36 | 3 | 1 | 1 | 2 | 1 |
6月が一番調子が良かったですね。
この月に3勝を挙げ防御率も2点台です。
ただ、それ以降は今一つの投球が続きました。
その意味では、来季以降はシーズンを戦えるスタミナをつけることが課題になってくるのかなと思います。
古川投手のファームでの成績
続いて、古川投手のファームでの成績をみていきましょう。
古川投手は、開幕は2軍スタートでした。
そして2軍で結果を残したので1軍に上がったわけですが、2軍での成績は本当に圧倒的でした。
こちらです。
登板 | 勝 | 負 | 完投 | 無四球 | 投球回 | 安打 | 本塁打 | 与四球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
7 | 4 | 1 | 0 | 0 | 44 | 30 | 1 | 8 | 53 | 4 | 3 | 0.61 |
すべて先発登板です。
何より防御率0.61はすごいですよね。
これはこの時期で12球団ダントツトップでしたね。
投球回44に対し奪三振53と、三振も非常に多く取っていました。
当時チームの成績も悪い時で、なぜ1軍に上げないのかとやきもきしていました。
それくらい良い成績でしたね。
古川投手のフォーム
続いて、こちらは古川投手の投球フォームです。
後半で横からのスローもご覧いただけます。
第一印象は「投げっぷりが良い」ですね。
これだけめいいっぱい腕を振れる投手はそうはいません。
投げ終わった後の躍動感もすごいですよね。
「打てるもんなら打ってみろ!」という気持ちが伝わってきます。
フォーム自体はオーソドックスなオーバースローで、くせのない良いフォームにみえます。
若干上半身に頼っている感がありますが、下半身を上手く使うことは非常に難しいですからね。
もしそれができたら、田中将大投手にも負けない投手になると思います。
古川投手の今季一番の登板
続いて、古川投手の2018年一番の投球を個人的に選びました。
やはりプロ初勝利のときの投球(古川侑利がプロ初勝利!そのストレートにエースの片鱗をみた!)ですね。
巨人戦だったのですが、ストレートでぐいぐい押していった投球でした。
こちらがハイライトになります。
全体としてはランナーを出しながら粘って粘って、という投球でしたが、最後の打者、マギー選手のときは圧巻でした。
なんと全球ストレートで、最後は149km/hで空振り三振を奪いました。
ストレートで外国人選手から空振り三振をとれる投手はなかなかいませんよ。
中継で解説していた原辰徳さんも「最高のボールでしたね!」と絶賛していました。
この投球は今シーズン一番でしたね。
まさにエースの片鱗を垣間見た気がします。
まとめ
個人的には2018シーズンで最も注目した選手の一人でしたね。
田中和基選手ももちろんそうですが、古川投手のファームでの成績が本当にすばらしかったので。
後半戦で勝てなかったことは残念ですが、それは来シーズンの課題ですね。
ストレートは間違いなく1軍で武器にできるレベルなので、あとは変化球とコントロールですね。
あの威力のあるストレートを低めにずばっと決められるようになると、エースへの道が開けてくると思います。